2019年度 基本方針

人とつながり 地域とつながり 未来へつなげる

はじめに

本年2019年は平成という時代が終わり、新元号が制定され新しい時代が始まる年です。ま ず平成という時代が終わるにあたり少し振り返ってみると、平成元年の消費税3%導入から始ま り、バブル経済が崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、消費税が5%へ引上げられ、平成 の20年間で2度目の経済危機であるリーマン・ショックと、少し暗いイメージからさらに10 年の月日が経過しました。また近年の10年を振り返っただけでも、いかに凄まじい勢いで、平 成という時代が流れてきたのかが見て取れ、携帯電話を例に挙げても進化の速さがよく分かりま す。そして今日に至る訳ですが、我々は日常生活を送っていく中で、このあまりに速い時代の流 れに目を奪われ、本当に大切なモノを忘れてしまっているのではないでしょうか。そのモノとは、 いったい何なのでしょうか。そうです、人を大切にする心や思いやりであり、世のため・人のた め・地域のためであり、やがては我々自身にも返ってくるという利他の精神とも言うべきモノ。 また、日本人として本来持ち合わせている大切な部分である道徳心であると考えます。その大切 なモノを、この平成という時代の流れの何処か片隅に置いてきてしまったのではないでしょうか。 その結果“他人は他人、自分は自分”と他者との関わりを疎かにし、自己中心的な考えなどから 起きてしまう事件や問題が日常的に起きる事態に陥ってしまっています。また、人の柔軟性や慣 れというものは大変恐ろしいものです。はじめは、こんな異常な時代に戸惑いや違和感を感じて いたはずなのに、毎日毎日メディアなどでの報道を見聞きしている内に、まるで他人事で有るか のように捉え日々の生活へと戻っていってしまいます。この様な異常とも言える事態のままでは、 次世代に引き継ぐことなどできません。しっかりとした愛情を注がれず、常識や秩序を教えられ ずに育った未成熟な大人たちでは、次世代を担う全うな人間を育てることなどできるわけがあり ません。今こそ、この様な事態を真摯に受けとめ動き出さなければなりません。人を大切にする 思いやり、利他の精神、道徳心と、日本人が本来持ち合わせている和の精神性を取り戻すために 一歩踏み出すときです。

人へ思いを伝えるためには自身に強い思いが無ければ他者へ伝えることはできません。また、 人を変えたいのであれば先ずは自らを変えることであり、自らを変えることもできなければ他者 を変えることなどできません。そして、我々の青年会議所運動の目的でもある“市民の意識を変 え、世論を喚起し、政治を動かし、社会を変えること”など到底無理でしょう。当たり前のこと を当たり前のようにできる人の集結こそが、伊那青年会議所(以下、伊那JC)に求められてい る姿であり団結力の強い組織へとつながっていくと考えます。例会出席を例に挙げてもそうです が、時間が無い、時間が無いと言っている人がいますが本当にそうなのでしょうか。そのような 人は時間を浪費しているだけのようにも感じます。また全ての人に時間だけは平等に与えられています。この限られた時間を十分に活用し、タイムマネージメントを学び、時間の使い方をしっ かりと理解すれば、今後の人生は大きく変わっていくものでしょう。それらのことを踏まえなが ら、まず我々がJC活動・運動に対して存在意義や存在価値をしっかりと感じられるよう行動し ていくことが大切であると考えます。そして、メンバー個々の多様な価値観を認め、仲間の絆を 大切に謙虚な気持ちを兼ね備えた人間を目指し、目的を明確に行動していくことが重要です。ま た、さらなる飛躍を求め、異なる考えを持つ個性溢れるメンバーが集っていることで志をともに しながら真剣に議論し、地域のニーズを捉えた事業を展開していきます。さらに、地域の人達と ともに展開していくことにより地域の発展に寄与するものと考え、ひいては自身の糧としていき ます。

伊那JCでは、この5年間でメンバー増員・拡大に成功を収め、輝かしい成果をあげてきまし たが、JAYCEEとしての本来の資質を問われ、周囲や身内から揶揄されていることも真摯に 受け止めなくてはなりません。しかし臆することはありません。答えは簡単でメンバー一人ひと りが、しっかりとした目的を持ちJC活動・運動に取り組めば良いのです。そのためには、まず 自らがJC活動・運動にやりがいや達成感を感じ、事業などを通して存在意義や存在価値を肌で 感じてもらうことが重要であると考えます。また、存在意義や存在価値を見いだすことができた ならメンバーが自発的に伊那JCの魅力を周囲へ発信し、JC活動・運動に対して地域の人達へ 理解や共感を得る広報活動へとつながります。さらに、単にメンバーを増やすことだけに囚われ るのではなく、伊那JCの地域への認知向上・ブランド価値の向上・未来のJAYCEEの創出 へとつなげていきます。

これまで伊那JCでは諸先輩方が様々な手法を用いて地域の子供達に熱い情熱と眼差しを注 いできてくださいました。その結果、この地域の青少年育成への一助になっていると考えます。 しかし昨今、事業等に参加いただいた子供達や、この地域の子供達に多く見られる“おはよう こ んにちは こんばんは ありがとう ごめんなさい”など、挨拶がしっかりできない子供達が多 いように感じ、他者に対する自身の気持ちや思いの伝え方に問題があるのだと感じます。また、 子供は地域の宝であり、この地域の未来を担っていく大切な希望であります。決して子供達が悪 いのではありません。なぜなら、この地域にいる大人達がしっかりとした責任を持って子供達を 育成してこなかったからです。日々の生活に追われ、生きがいや、やりがいを見失い本気で夢を 追いかける姿を見せられない大人に“夢を描きなさい”と言われても子供達に描ける訳がありま せん。また、子供は授かりものだと言われますが、授かりものではなく“預かりもの”であると いう捉え方もあると思います。そのように捉えるだけでも子供への接し方に違いが出てくるので はないでしょうか。“授かった”と捉えれば自分達のものであるかのように接し、自分たちの思 い通りに操ろうと考え、間違いが起きます。“預かった”と捉えれば、しっかりとした大人に育 て上げて地域にかえしていこうという感覚を持ち、覚悟をもって育てあげるでしょう。まずは、 地域の大人、自らが挨拶・掃除などを通し躾の大切さを再認識し、この地域の子供達の見本とな る姿を目指します。そして、この地域の未来を担う子供達に自然の雄大さや素晴らしさを感じ、 豊かな心を育んでもらえるよう取り組みます。さらに、子供達から我々大人が学ばせてもらい共に学ぶ機会を創出していきます。

異常気象の多い昨今、数十年に一度の巨大台風や歴史的豪雨など、地震を含めた自然災害は毎 年のように起き、その猛威は年を追う毎に度合いを増しています。残念ながらその前で我々人間 は無力であります。しかし、無力ではありますが事前に対策・対応し被害を抑えることは可能で あると考えます。また、災害・被災などが起きた場合の自衛隊派遣を例に挙げても“困ったとき の自衛隊”というのだけではなく、“違憲だとか改憲だとか右だ左だ”など偏った見方や解釈で はなく、広く・正しく物事を見て解釈する心ある地域の創造が必要です。また、我々は、この地 域の恩恵によって“生かされていること”に感謝の気持ちを持ち、前向きに謙虚な姿勢で行動し ていかなければならないと考えます。そして、この地域のリーダーであり青年経済人として、こ の素晴らしい地域を未来へ引き継ぐ責任世代として、地域の人達と協力し理解を得て地域コミュ ニティを共創していく必要があります。

近年、AIやIoTなどの情報技術やロボット技術が凄まじい勢いで進歩を遂げています。ま た人口減少・労働者不足に伴い、このような技術が普段の生活の中や、社会へと浸透していくこ ととなるでしょう。そして、個々で見れば快適な生活環境になるのかも知れませんが、今後増々、 人と人とのつながりが薄れていくことが懸念されます。そうならないためには、人と人とのつな がりの強い地域の創出が重要であります。また、美しい景観・雄大な自然環境など、どの地域に おいても主張しますが、日本全国どこへ行ってもその様な環境は同じであり、集客や魅力発信に は、なかなかつながっていないのが現状です。しかし、現在の経営資源として“ヒト・モノ・カ ネ”という時代から“ヒト・ヒト・ヒト”の時代へと今後変わっていくと考え、人と人とのつな がりを大切にしていくこの地域こそが、今後生き残っていくものと確信し、他地域とは差別化さ れたこの地域のブランディングが重要であると考えます。

おわりに

JC活動・運動の魅力や素晴らしさはメンバー自身の情熱ある行動から得られるものであり、 メンバーの資質向上、貴重な体験・経験を通じて一生の財産になると確信します。

この“今”という時代に共に活動をできることに感謝し、青年としての英知と勇気と情熱をも って互いに切磋琢磨し“修練・奉仕・友情”の三信条のもと、明るい豊かな社会の実現に向けて 邁進していきましょう。

JC活動・運動の本来の目的・存在意義を明確にし、JCにしかできないことJCだからでき ることにメンバー全員で真摯に向き合い、議論し実践することで、我々の行っている運動が必ず や未来の子供達へ“明るい豊かな社会の実現”へとつながることを信じ、一期一会の覚悟をもっ て自己成長を求め、共に歩んでいきましょう。

この地域を変えるのはオレ達だ